2007年3月19日月曜日

23.ぐにゃっと崩れる

 愛する彼に肩を抱かれたら、あなたはどうなりますか? 体を固くしてしまう? 初々しくて、いいでしょう。 でも、心を許した彼に肩を抱かれたときは、崩れ落ちましょう。
 ぐにゃっと崩れ落ちることで伝えられるのは、彼への信頼感です。しかも、最高に色っぽい。「腰くだけになってしまうほど、あなたは魅力的」というメッセージも伝わります。 もちろん、そんなメッセージを伝えるための演技としてではなく、彼に触れられただけで「もうだめ」になってしまう自分を、日々育てていくことが大切です。「彼に肩を抱かれたら、崩れ落ちる」ことを自分に許可する感覚です。そういう自分になるのです。 彼にもたれきれず、甘えきれずにいると、彼には「身も心も完全には委ねてくれていない」不足感が残ります。 たとえば、腕枕をしてもらったとしましょう。あなたは「頭の重みをすべて乗せたら、腕が痛いだろうな」と思って、首に少し力を入れて、彼の腕にかかる負荷を軽減したとします。 これが余計な気遣いなのです。よかれと思ってした気遣いが、彼を寂しくさせているなんて、やりきれないでしょう。 彼にしてみれば、全面的に信頼して身を預けてくれている証拠として、腕がジンジンしたり血行が悪くなったりするのであれば、そんなのは大歓迎。 体を開くときも、同じです。どこかに力が入っていて、抵抗感として伝わるようであれば、あなたの心が彼に対して全面的には開ききれていないということです。 ただし、彼の動きに抵抗する力と、あなたが自ら進んで動く力とは、まったく別ものです。自分から動くのは、むしろ必要です。 たとえば、あなたが仰向けに寝ていたとします。彼があなたの右肩を横から軽く押すようにしたら、あなたは自分から動いて姿勢を変えます。彼の手に重さがほとんど感じられないまま、くるりと体を反転するのです。これが、「任せきっている」状態です。 ボテッと横たわって、「さあ、私を動かして」という態度では、まな板の上のマグロです。 ぐにゃっと崩れることと、マグロのようにボテッと寝ていることとは、ぜんぜん違います。
「体の力を抜こうとしても抜けない」という人がいます。それは、まだその相手とセックスしていい段階になっていないのです。 子どもの頃を思い出してください。お父さんの背中におぶさって、眠ってしまったときのことを。自分自身の経験を思い出すことはできなくても、そんなシーンは想像できるでしょう。 完全にゆるみきっています。よだれまで垂らして。 これが信頼感です。「いきなり落とされるかも」とか「お父さんの腰が壊れないかな」みたいな心配は何もしていない。 こんな状態になれるくらい安心できる相手なのか、セックスする前の段階でちゃんと見極めなければいけません。
 さあ、彼に会う前に、練習しておきましょう。 肩を抱かれたイメージをして、ぐにゃっと崩れるのです。 今度会うときが楽しみでしょう。

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